犬たちを見送るためのブログ

ちょっと年老いてきた3匹の記録。

もし「今」災害が起きたら?ペット同伴避難が叶わない現実と向き合う

昨日の記事、Twitterでシェアをしてくれた方が多く、色んな方に読んでいただいてうれしい限りです。ありがとうございます。(うれしハズカシ)

 

さて、ペット同伴避難実現は今後も声をあげ続けていきたいのですが、現実問題として、もし「今」災害が起きたら?ということも考えねばなりません。

 

「こないだ来たばっかだし、しばらく来ないでしょ」なんてことはありません。明日地震が来たら?火山が爆発したら?また過去最大級の台風が生まれたら?現時点で、どれだけの飼い主がペットを連れて避難所に行けるでしょうか。

 

うちは、行けません。

 

無いから。同伴どころか、同行避難すらできない市なので。でもわたしは「犬とともに死ぬ」なんて覚悟は持ち合わせておらず、「犬とともに生きる」しか考えてません。そのために、「今」できることで思い浮かぶアイディアを整理してみました。

 

多くの飼い主さんがまず考えるのは避難バッグだと思いますが、これはもう色んなところで情報が出されていますし、それぞれ準備していることだろうと思うので書きません。クレートトレーニングの重要性なども、あえて私なんかが書くことでは無いと思うので飛ばします。

 

今回は、自宅にいたら死ぬかもしれないとき、どうしよう?という話。

f:id:dogsss:20191016021635j:image

**おでかけ大好きなうちのチワックスさん。キャリーバッグを出すとテンション上がって勝手に入る。そして期待に満ちた目で待つ**

 

わたしが今(というか、ここ半年以上ずっと)考えているのは、地域との連携です。たとえば「犬猫災害ネットワーク」のようなものがあれば、地域の飼い主がそのネットワークに登録できます。

 

人数が集まることで、自治体に嘆願書なども出しやすくなるのではないでしょうか。

 

ネットワークに登録した飼い主同士で助け合うこともできますよね。会費を集めペット用の備蓄を用意したり、定期的に交流会を開くことで信頼関係を築けば、一時預かりもし合えるかもしれません。また、ひとりでは出来ないペット同行避難訓練も実現できます。

 

そして災害が起きたとき、指定避難所が無かったとしても「集まる場所」を決めておくと乗り越えやすいように思うんです。

 

自治体に指定避難所を開設してもらえなかったとしても、「まず一晩乗り越える場所」を決める。そこから「長引く被災生活」を考える。あまり使われていない公民館や自治会館があれば事前に要請してもいいでしょうし、使ってもいいと仰ってくれるビルのオーナー様がいるかもしれません。

 

とにかく、ひとりでは「諦めて家に…。」となりがちですが、人数が集まればアイディアもいろいろ出てくるのでは無いでしょうか?

 

特に災害って、地域性の濃いことですよね。起きる災害の種類、地形、自治体の性格も含めて。ですので、SNSで声をあげたり情報交換したりも大事ですが、「地域」に根付いた対策がいちばん重要なのではないかと。

 

まぁただこれは「なんとなくずっと頭の中にある」というだけの超ぼんやりアイディアですので、正直なところ全然煮詰められていません。でもこのネットワーク、意外とメリット多いのでは?なんて考えます。

 

災害時以外にも、たとえば輸血が必要になったとき声かけをしやすいですし、ペット用品のフリマなど楽しいこともできちゃいます。

 

さらにはクラファンでお金を集め、地域に犬猫可の避難所を設立!普段はドッグランやペット可ゲストハウスで地域活性化も!!なんてなれば注目度が高まって、前例に続く地域が出てくるかも?なんて考えたりまでして。

 

とはいえ、このネットワークですら今日明日実現!なんてわけにはいかないでしょう。じゃあ本当に「今」まさにこれ書いてる瞬間に大地震でも来たらどうするんだろう、わたし。

 

そう考えると、本当にペット連れって切羽詰まってますね…。

 

***実は以前、この犬猫災害ネットワークを実現しようと思ったことがあって、ネットワーク作りよりも先に「ペット同行避難訓練」をしようと思ったんですね。ただ住んでる市内にはドッグトレーナーさんがいなくて。そこでちょっと遠くのトレーナーさんにご相談したんですが、「やったことないので」と断られてしまった案件でした。ただ今回の台風でやっぱり必要なのでは?と思ったので、もう一度、今度はネットワーク作りから始めてみようかななんて考え中。集まるか分かりませんが。***

f:id:dogsss:20191016021750j:image

**愛用のペットカートはみんな大好き。使ってみてかなり頑丈だと感じるので、災害時にも活躍しそうだなと思う**

 

たぶん「今」災害が起きて逃げなきゃいけなくなったとしたら、普通に避難所行くと思います。そこで交渉すると思います。

 

「それは非常識!!アレルギーの方がぐぬぬぬぬ」と一瞬にして噴火しちゃった方、まぁ落ち着いてください。何も強行突破しようとか感情的に詰め寄ろうとかってんじゃないです。わたしだって現場を荒らしたいとは思いません。

 

交渉です、交渉。たとえば小学校で一般の避難者さん達が体育館を使っているなら、一番遠い教室をひとつだけでも使わせて頂けないのか…。出入り口がひとつしかない校舎なんて無いと思いますし、完全に導線を分けることも可能だと思うのです。

 

もちろん交渉してもなお無理なこともあるでしょう。校舎の端と端の距離であってもアレルギー反応が出てしまう方がいるなら諦めるしかありませんね。でもわたしはまず交渉はしてみると思います。だって同行避難原則で、一箇所も避難所が無いことがそもそもおかしいですから。交渉するくらいいいでしょ。

 

ただ、交渉するときに「家族なんで!!」は言わない方がいいだろうなぁとは思います。

 

「家族だから一緒に」のお気持ちはよーく分かります。でもそれは全ての人に通じる感覚ではないんです。あくまでもそれは「感情」でしか無いんです。交渉時に感情論を持ち出しても、伝える方だってより感情的になって終わりですよね。

 

災害が起きてみんながいっぱいいっぱいになってる時、なるべくスムーズに、なるべく穏便に事を運びたいとわたしは思います。(感情はあとから爆発させればいいので)

 

一番大事なことは、ペットと共に生き延びることです。

 

たぶん、避難所を使わせてもらう交渉時に必要なポイントは以下かなぁと思うのですが、どうでしょうか。

 

・ペット同行避難は国が原則としている

(今回の台風で言えば、外なら死ぬので屋内じゃないと意味がない)

・ペットを置いてくことは単純に危険

(逃げ出して衛生面への影響や野犬化のリスクがあり、家族だから以前の問題が多大)

・飼い主が家に留まったら救助要請が増える可能性大

(ここでは、「家族だから置いてく選択肢はない」と言ってもいいかも)

・まず一晩二晩だけでも、今後についてはまた改めて話し合いが出来ないか。

 

というような内容を、なるべく冷静に伝えると思います。イメージとしては、「家族だから」よりも「ペットとは一緒に居ることが飼い主の義務で、飼い主であるわたし自身の生きる権利を守るため」を伝える感じです。

 

結局現実的に考えても、このように「どう交渉するか」のシミュレーションくらいしかできませんね…。

 

が、ひとつでもリアルに想像しておくことも、「今できること」のひとつかなぁと感じています。