安楽死という選択ができるように、愛犬のQoLに規準をつけてみようとおもう。
安楽死について書かれた獣医さんの記事を読んで、その凄まじい動物愛に感動するとともに(あと文章力の高さ…)、自分のなかで安楽死への意識が変わりました。
記事はこちら
安楽死の決断方法 ‐ 安楽死のすゝめ - とある獣医の豪州生活Ⅱ
これまでも安楽死については決して反対では無かったんですが、ただ「獣医さんにすすめられて決めること」と思ってたんですよね。まずそれが違ったんだな、と。それから安楽死が選択肢にあがってから決定するまでの時間は、想像以上に無いんだな、と。
いざ「安楽死」という選択肢が浮かぶ状況になったら、わたしは冷静でいられるだろうか?ひたすら延命するだけの生き方(生かせ方)はわたしの理想とするところではないのだけど、いざ愛犬の死を選ぶとなったとき、冷静な判断ができるだろうか?
そうなったとき、冷静にイヌのしあわせを最優先できるように、少しだけ心の準備を整えたいとおもいます。
整えるためには、イヌのことだけじゃなくて自分のことも考慮しなくちゃいけませんね。さっき言ったように、’’いざそうなったとき’’、感情が大暴走して「やっぱり嫌だ!もう少し、一秒でもながく!!」ってならないとは限りませんもの。いやむしろなるんじゃないかな…。
そう、だから今、冷静なうちに。
じゃあ’’いざそうなったとき’’に、冷静な判断をできるように今何ができるかと考えたら、愛犬のQoLにきちんと基準を設けることじゃないかな、と考えまして。もちろん、わたしが愛犬3匹のことを完ぺきに分かっているかと言えば、そんなことはありません。
だから下手な飼い主視点でQoLに基準なんて設けるのは危険かも?とも思ったんですけど、それしかないんですよね。まぁ逆に愛犬のQoLと真剣に向き合うことになる。そう考えると、いまから安楽死を考えることは、死だけではなく生をも左右するんだなぁ。
さて、わがやには3匹の愛犬がいるわけですが、当然それぞれ性格も好きなことも違います。
まずシーズー。最近、認知症入って来たかな?と思っています。来月病院に行ったときに相談予定。もともと超が付くほど大人しい性格で、お散歩やおでかけがあまり好きではありません。
それでも以前は取ってこいをやったり、遊びをしかけてきたりしていたんですが、
(こんな感じ、これは3年くらい前)
目が見えなくなって2年近く絶ち、そういうことも全くしなくなりました。それから甲状腺機能低下症になり、いまは薬を飲んでいます。
このあたりから、シーズーは今、QoLが下がってきた段階に入っているのではないかと考えています。ただ、食べることが大好きで、それはまったく変化なし。
(…ということは、今いちばんシーズーのQoLを上げているのは食か。書いてて思ったけど、毎日の食生活をもっと豊かにしてあげても良さそうだなぁ。よし、そうしよう!)⇚こういう気づきがあることに感動。
そして大きな変化といえば、トイレを失敗するようになったこと。トイレ完ぺきマンだったのですが、最近はひとりじゃなかなかたどり着けない。けど、それがシーズーにとってどれくらい精神面に影響しているのか?はまったく分からない……。シーズーはとくに気にしてないように思う。
歩けない、遊べない、この辺はシーズーのQoLにとってそれほど影響しないんじゃないかな。’’食べられなくなったとき’’がシーズーの規準だろうなぁ、と思います。
次、チワックス。チワックスは今たぶん10歳くらいなんですけど、何よりも好きなことはお散歩、運動、おでかけ。好奇心旺盛で人見知りイヌ見知り、甘えん坊、典型的なチワックスってかんじです。
ただもともと脚の関節がおかしな方向に曲がってて、獣医さんから運動のさせすぎはぜったいNGを出されています。それでもやっぱり走ってるとき、散歩してるときが一番しあわせそうなので、やはり極端に減らすことはわたしには出来ない。
外に出てはしゃぐことがチワックスのQoLを高めていることは間違いないと確信しているので。散歩にカートを使ったり、ロング散歩や運動は週1程度にしたりで調整しています。あとサプリかな。これがどれくらい効くのか分からないけど。
その他はちょっと視力下がってきたかな?というくらいで今のところは問題ありません。チワックスは’’歩けなくなったとき’’が規準かなと思います。
だからこそ、少しでも長く楽しい一生にするためには運動量を減らさないといけない・でも運動好きだから減らしたくない、というバランスがとてもむずかしい。
最後、ポメラニアン。ちょい神経質、ニンゲン大好き、遊ぶの大好き、食べるのも大好き、甘えるのも大好き……わがやで一番悩みがなさそうなタイプですね。
ただ、ポメラニアンの’’QoLを最大値にしているのは何か’’が見えない…。お散歩は好きだけど、近所の人がいれば歩くより撫でられる方を優先するから、歩けなくなってもカートで外に出れればいいのかな、人と触れ合うことが出来ればいいのかな、と思う。
ん???てことは’’可愛がられること(ニンゲンとの触れ合い)’’がポメラニアンのQoLを上げているのかな???
これはある意味、とても曖昧だし、安楽死の決断を迷ってしまう余計な材料な気がする。ただ表情豊かで遊び好きな子なので、’’苦しそう・楽しくなさそう’’がひとつの規準になるのかな。やはりとても曖昧だし、どのイヌにも当てはまる規準な気がするけど、あとは獣医さんの見立てと合わせて、という感じでしょうか。
現状としてはアトピーはあるけど落ち着いているし、健康面でもまったく問題ありません。
ここまで書いて、改めて愛犬の幸福について考えることができたと感じます。そもそもこのブログを立ち上げた目的が「愛犬を幸福に見送るための準備」です。
こうしてときどき文章にして、愛犬のQoLの状態をしっかりと確認する作業、大事だなぁと感じました。
常に考えているつもりでも、改めて向き合うといろんな発見があるものです。もちろん、決めた規準は絶対ではないだろうし、予想もしなかった状況になることがあるかもしれません。でもそういうとき、’’彼らにとって一番の幸福は何か’’を分かっているのと分かっていないのでは、見送り方に大きな差が出てくるかもなぁ、なんて感じます。
それでは、また。